作品目次

2020年01月01日 00:00

こちらのブログには18禁的要素が含まれます。18歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。

「Two Years After 〜 稔と崇史」をもちまして、すべての更新を終了しました。今後はコメント・トラックバック不可のリードオンリーとして残します。今までお読みいただきありがとうございました。

追記:7月9日に、続編的なブログ「ブラインドエイジふたたび」を立ち上げました。このブログの登場人物を中心に、季節ものの短編や詩などを不定期でアップします。よろしければそちらもご覧ください。


人物紹介はこちら(ブラインドエイジシリーズ、ルナティック・ドール共通。別窓で開きます)

今までの作品

<BL>
ブラインドエイジ(R指定なし) 全17話
学生バンドのギタリスト稔の小さな失敗。この出来事がすべてのきっかけに。
1- / 6- / 11- / 16-

Time Stand Still(R指定あり) 全81話
ブラインドエイジ続編。会社員になった稔と、後輩の崇史との出会いとその後。
1- / 6- / 11- / 16- / 21- / 26- / 31- / 36- / 41- / 46- / 51- / 56- / 61- / 66- / 71- / 76-

さらば甘い目覚めよ(R指定あり) 全58話
Time Stand Still 続編。稔の海外転勤と崇史の葛藤。
1- / 6- / 11- / 16- / 21- / 26- / 31- / 36- / 41- / 46- / 51- / 56-
     I'll Cover You
     I Walk Beside You 全4話

明日への翼 全53話(連載終了)
ニューヨークから帰国した稔と崇史に、新たな展開が。
Prologue / 1- / 11- / 21- / 31- / 41- / 46- / 51-

Two Years After
「明日への翼」完結から2年後の、みんなの姿。
Ben & Andy / 巧巳と当摩 / 修一と研児 / 稔と崇史

And You And I とあるバーのママの独り言。
宇宙をかける流れ星のように 七夕特別篇。さらば甘い目覚めよ完結の半年後。
No Day But Today 早めのお盆休みで稔が帰国した、ある夏の朝のこと。
聖なる夜にブルースを(前後編) クリスマス特別篇。稔と崇史の離れ離れのクリスマスを、稔の同僚ベンジャミンの視点から。
Heart of the Sunrise ふたりで迎える初日の出。
そぼくなぎもん 至ってフツーの男子高校生、直史のお正月。
Wish You Were Here(前後編) バレンタインデー、崇史から稔へ届いた荷物の中身は。
Time After Time No Day But Today の当日か翌日のこと。稔は旧友の修一を訪ねてきた。
Hello It's Me(前後篇) 稔のニューヨーク時代の同僚ベンと恋人アンディの対話。

ルナティック・ドール(R指定あり)
「さらば甘い目覚めよ」で崇史に一方的に思いを寄せた上松研児のその後。生まれて初めてまともな恋愛をして、七転八倒する若者の成長記録。
1- / 11- / 21- / 31- / 41- / 51- / 61- / 71- / 81- / 91- / 101- / 111- / 121- / 131- / 141- / 151- / 161- / 171-
Near Side(修一視点) / / / / / / / / / 10 / 11
epilogue / / 3(Near Side) / 4(Near Side) / 5(Near Side) / 6(Near Side) / 7(Both Sides)

Under the Half Moon(R指定あり)全12話 かつて研児と援交していたタクミおじさまと義理の息子である当摩のその後。近親者同士の行為あり。
You Are The Only One(R指定あり)全10話 修一と当摩が転職した会社が催したレセプションの夜。修一&研児篇。
I Am The Only One(R指定あり)全5話 修一と当摩が転職した会社が催したレセプションの夜。巧巳&当摩篇。近親者同士の行為あり。
Queen of the Night(R指定あり)全4話 ある秋の夜、縁側にて。

<異性もの>
レディ・ヴァイオレッタ(R指定)
セックスレス夫婦の妻と、オンラインゲームで出会った年下の男の話。
1- / 6- / 11- / 16- / 21- / 26- / 31- / 36- / 41- / 46- / 51- / 56- / 61-

**ご注意**

本ブログでは、異性または同性どうしの恋愛を取り扱った小説を綴っています。18歳未満の方は閲覧をお控えいただけますようお願い申し上げます。

また本ブログの作品には、実在のアーティスト名や曲名が多数登場します。すべて私ソルブリッドが愛してやまないものであり、リスペクトから登場させているだけで、アーティストの皆さんと本ブログの間には一切関係はありませんので、あらかじめご了承ください。

すべてのあとがき。

2011年06月26日 00:00

皆さま、こんばんは。

長い間お読みいただき、ありがとうございました。「Two Years After 〜 稔と崇史 3」をもちまして、途中「ルナティック・ドール」と半年のお休みを挟んで2年半にわたり書き続けてまいりましたブラインドエイジシリーズは、すべて完結となります。

最後の「Two Years After」はそれぞれのカップルのその後の姿を短くまとめようと思いつつ、最後だから思いきりR指定を書きたいという思いもあって、かなり“やおい”的展開になってしまいました。これも作者の力不足と自己満足によるものと思ってお許しください。

ここで、シリーズの全作品についてまとめたいと思います。大変長くなりますが、よろしければお付き合いください。

これまでの作品が最終話を迎えるたびに書いてきたことですが、「ブラインドエイジ」を書き始めるまでは、自分がBLを書くようになるとは、しかもそれがこれほど長く続くとは、まったく思っていませんでした。サスペンスものの「レディ・ヴァイオレッタ」を書き終える前は、それが終わったらさくっとブログ自体を閉鎖してしまうつもりでした。ところがふと、自分にとっても青春の一ページだったバンドをとりあげた短編をひとつ書きたいと思ったのです。

しかし、紅一点のメンバーをふたりの男が取り合う話では、いくらなんでも陳腐すぎます。では、どうすれば面白くなるかしらん。いっそのこと、ひとりの男を男女のメンバーが取り合う話にしてはどうだろう。そんないい加減な思い付きから「ブラインドエイジ」のプロットはできていったのでした。

その3人の設定をいじりながら私自身がいちばん感情移入できたのが、密かに思いを寄せていた康一朗を侑子にあっさり持っていかれる稔の姿でした。そこで稔を主人公に据え、3人を見守る存在として克昭を置きました。稔が仕事で外回り中に楽器屋の店頭で懐かしいギターを見かけ、衝動的にそれを買ってしまってから克昭に電話をかける。兄貴的存在であると同時に優れたドラマーとして克昭を慕っていた稔にとって、それは当然の行動でした。

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Two Years After 〜 稔と崇史 3(完)

2011年06月26日 00:00

食器を片付けたダイニングテーブルに譜面を広げ、膝に楽器を置いて爪弾きながら口ずさむ。今日やるのは、シモンが持ってきたカナダのプログレバンドの曲。カナダ出身なのになぜかドイツで最も人気が高いという不思議なバンドで、来週もハンブルクでライブがある。このバンドの長年のファンであるシモンは、ツアースケジュールが発表になったときからその日を楽しみにしている。
「俺にはちょっとキー高すぎるんだけどなあ」
ぶつぶつ言う崇史に稔がくっと笑った。
「まあ最後だし、今まで一緒にやってくれたんだからここはシモンを立てようぜ」
「長須さんの声だったらぴったりなのに」
「ああ、そうかもしれねえな…そういや康一朗たちの店、改装終わったらしいぞ。メールで写真来てた」
「あ、ホント?見る見る」
ベースを置き、崇史はリビングのノートパソコンへ走った。

店の経営が正式に父親から康一朗に移ったのを機に、康一朗と侑子は店を全面的に改装した。昔ながらの街の洋食屋といったそれまでの感じからオールドアメリカンなカフェ風に変わったのは、実は若い頃にバイク乗りだった康一朗の父の趣味に合わせたものらしい。窓が大きく明るい店内はアンティーク風のインテリアでまとめられていて、新しいのにどこか落ち着いた雰囲気を醸し出している。

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Two Years After 〜 稔と崇史 2

2011年06月25日 00:00

半熟卵にブルスト、雑穀のブロートとゼンメル、チーズ2種類、りんごジュースにコーヒー。これがふたりの定番の朝食だ。週末などは気が向くとミュンヘン風に白いブルストとプレッツェルとビールにしたりするのだが、今日はこれからスタジオなので普通に。ゼンメルに半分ナイフを入れ、ブルストを挟んでマスタードをのせて、前歯でむしりとるように食べる。もぎゅもぎゅと噛みしめて最後にジュースで流し込み、ふぅ、と崇史は満足げな溜息をついた。稔がそれを見てくすりと笑う。
「幸せそうな」
「飯が美味いのは何より幸せだよ。ホント俺ドイツ来てよかった」
食べ慣れたこの朝食も、スウェーデンに移ればまた変わるのだろう。先日現地へ事務所物件の下見に出かけたときに買い込んできたものを試して、崇史はこの数日あれこれと思いをめぐらせていた。

ブロートにチーズをのせてぱくつこうとして、あ、そうだ、と稔が崇史に視線を戻した。
「高橋君からメール来てた。この前のやつのアレンジ、とりあえず上がったらしい」
「もう来たんだ。さすが」
ドイツに来てから、ふたりはあの“Wings of Tomorrow”を含めていくつか曲を書いた。それを録音したデモの音声データを正典に送り、正典が譜面作成ソフトでそれをアレンジしてデータで送ってくる。それに対するそれぞれの意見をメールでやり取りしながら、少しずつ完成させていく。

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Two Years After 〜 稔と崇史 1(R15)

2011年06月24日 00:00

R15的記述があります。ご注意ください。



朝、少々けだるい感覚の中、崇史は目を覚ました。何気なく手を伸ばした先に、いつもの感触がない。
「……ん?」
目を開けると、横で寝ているはずの稔の姿がなかった。確か今日は土曜だよな、とぼんやり考えながらサイドテーブルの目覚まし時計に手を伸ばす。
「…9時か」
今日は午後からスタジオ練習が入っている。そろそろ起きなきゃ、と何となく部屋に視線を巡らせて、あれ、と崇史は思った。

―― この景色、前にも見たことなかったっけ。

もちろん、2年前から住んでいる部屋だから見たことがあるのは当たり前だ。そうではなく、もっとずっと前、まだ日本にいた頃に、この部屋の景色を見たことがあったような。

日本で使っていたものよりもずっと大きなダブルベッド。少し高いところにある木枠の窓。そこから差し込んでくる柔らかい陽光。クローゼットの扉にかかっているふたりの背広と、部屋の隅に立てかけてあるギターとベース。

―― なんでだろ。

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